
それぞれの役割を決めておく
グループツーリングでは、走る人数が増えるぶん、バラバラにならずに走る工夫が必要です。そのために欠かせないのが、リーダーやサブリーダーといった役割分担です。
先頭を走るリーダーは、ルートの確認、休憩ポイントの選定、ペース配分など全体の流れをつくる役目です。経験がある人が担当すると、トラブルのときにも頼りになります。リーダーがずっと一人で背負うのではなく、最後尾には「しんがり役」を置いて、隊列が切れたり迷子が出たりしないよう見守ってもらうのも大切です。
途中でルート変更の判断をする場面などでは、サブリーダーと情報を共有しておくと気持ちにも余裕が生まれます。大人数ほどこうした分担があると、全員にとって走りやすくなるはずです。
また、初心者がいる場合はそのフォロー役をつけるのもおすすめ。「ペースを乱さないか不安」と感じている人でも、誰かが後ろで見守ってくれていれば、落ち着いて参加しやすくなります。
共通ルールは事前に確認
ツーリング中は、合図一つで意思疎通する場面も多いため、事前のルール確認が欠かせません。出発前にちょっとしたミーティングをしておくだけでも、走行中のトラブルはぐっと減ります。
たとえば、信号で止まるときの対応、前走車が見えなくなったときの待機場所、手信号の意味など。基本的な交通ルールに加えて、「グループ内のきまり」も共有しておくとスムーズです。
初参加の人や初心者がいる場合は、ペースを合わせる工夫も必要です。無理な追い越しやスピードの出しすぎを防ぐためにも、「列が分かれたら次の信号で集まる」といった決めごとがあると落ち着いて行動しやすくなります。
事前にグループチャットなどで簡単なルールメモを共有しておくと、当日の説明もしやすいので試してみてください。共有されたルールを確認しておけば、参加者全員が走りに集中できます。
声をかけ合って走る
安全に気をつけながら楽しく走るためには、走行中・休憩中に限らずコミュニケーションをしっかり取っておくのが大事です。最近ではインカムを使って、走りながらリーダーとやり取りをしているグループも増えています。
インカムがなくても、休憩時に「ペース大丈夫?」と声をかけ合ったり、「ここの道よかったね」と感想を伝えたりするだけでも雰囲気は変わります。ちょっとした会話が、走っている間の安心感にもつながるので積極的に話したいところです。
途中の休憩スポットを共有したり、給油タイミングをそろえたりするのも、グループでの一体感を高める工夫のひとつ。無理なく楽しく、また行きたいと思えるツーリングにするためにも、気配りと声かけは忘れずにいたいところです。
何かトラブルが起きたときも、すぐに伝えられる雰囲気ができていれば落ち着いて対応しやすくなります。メンバー同士が話しやすい空気をつくっておくことが、グループツーリングの満足度を大きく左右します。